トランスファー成形
トランスファー成形は、プランジャー内でいったん加熱軟化させた材料を狭い材料の通り道(ゲート・スプルー・ランナーなど)から加熱されたキャビティの中に押し込んで硬化させる方法です。
射出成形とよく似ていますが、トランスファー成形ではプランジャーの中に1回分だけの材料が投入されます。
また、プランジャー内に残った硬化物(カル)を1回の成形ごとに取り除かれるところが相違しています。
製品の形状や使用されるインサートの種類により、圧縮成形には不向きな製品を成形する際に利用されます。
より精密な寸法精度が求められる成形品や、コイルやモータの封止に適した成形方法です。また、半導体などの電子部品を、低圧封入成形(エンキャップ成形)する際にも用いられます。
トランスファー成形の特徴
- インサートの保持が容易で確実にできるので、変形し易いインサートを使っても成形が可能である
- 深い穴のある形状の製品の成形が可能
- 金型を閉じた状態で成形材料を投入するため、寸法精度の優れた製品の成形に適している
- バリが薄いので、仕上が容易
- 成形品全体が均一に硬化するので、成形後のソリや歪みが少ない
- 圧縮成形よりも高周波余熱温度を高くすることができるので、肉厚が均一でない製品や複雑な形状の製品の成形が容易かつ効率的にできる
- 圧縮成形に比べて、硬化時間を短縮できる(プレヒーター使用時)
- 成形時の配向により、強度は圧縮成形により作られた製品より劣る
- カル・ランナー・ゲート・スプルー部分の材料が無駄になる
浪華合成株式会社のトランスファー成形
弊社では、以下の設備を有しております。
トランスファー成形機
- 150トン1台
- 100トン4台
- 37トン1台
重電部品や電子機器部品、産業機器部品、医療機器部品、車輌部品、住宅設備部品、配電機器部品、高強度成形品、精密成形品、絶縁部品、碍子、等の熱硬化性樹脂(プラスチック)成形品を製造販売いたしております。
また、それと並行して行うインサート成形も得意としておりますので、圧縮成形のインサート成形品よりもより厳密な寸法精度を求めたい場合や、他社様では製造が難しいような複雑な形状のものでも、お客様のニーズにお応えして柔軟に対応させて頂きます。お気軽にご相談下さい。