コンプレッション成形(コンプレッション成型)とは?
コンプレッション成形(コンプレッション成型)は、計量した成形材料を加熱した金型の凹部(キャビティ)に入れ、圧縮成形機で加圧して硬化させます。この成形方法は、各種プラスチック成形方法としては、もっとも歴史のある成形方法で、熱硬化性樹脂(プラスチック)の代表的な成形方法です。
他の成形方法と比較して生産性はよくありませんが、トランスファー成形や射出(インジェクション)成形では得られない幾多の利点があります。
特に、製品に求められる品質からは、熱硬化性樹脂(プラスチック)にとっては重要な成形方法です。
大型で高強度と耐熱性を求められる製品は、コンプレッション成形(コンプレッション成型)は欠かせない存在です。
コンプレッション成形(コンプレッション成型)の特徴
- 低い成形圧力で成形が可能(他の成形方法に比べて成形圧力が低いので、同じ型締力のプレスを使用する場合、他の成形方法よりも大きな投影面積の製品を成形できる。また、同じ大きさの製品では1型の取り数(キャビティ数)を多くすることができる)
- 使用する材料の種類に制約がない
- キャビティに充分な成形圧力がかかるので緻密な成形が可能
- 材料の配向がないため、樹脂の特性を生かした高強度の成形品ができる
- 金型を開いて成形材料を直接投入するため、スプルーやランナーあるいはカルなどの材料ロスが少ない
- 成形圧力が直接製品にかけられるため、大型製品や厚肉製品の成形に適している
- 成形圧力が直接製品にかけられるため、成形品の内部応力が少ない
- 成形の際に金型を開閉するため、厚み方向の寸法精度が出にくい
- インサートを入れ易い
- バリが厚く、仕上に時間を要する
- 無人化できない